【2006年6月25日(日)】 初代だるま@キャナル・ラーメンスタジアム(博多区)
ラーメン
初代だるま30

「昔の味」を食べたいお店が福岡で幾つかあり、「箱崎だるま」の箱崎時代や「ふくちゃん」の藤崎時代、そして「赤のれん@箱崎」が先ず浮かぶ。その三店の内、箱崎だるま@箱崎とふくちゃん@藤崎はなんとか私も食べられたが、「赤のれん@箱崎」は未食。子供の頃から赤のれん@箱崎へ親父さんに連れられ通っていたへのさんを羨ましく思う。で、今回その「箱崎だるま」の味が復活するそうだ。


早朝より福岡市へ。梅雨らしい大降りの雨がザーザー降り続く生憎の天気。。いつものように天神で所用を済ませ、キャナルシティ@博多区へ。狙いはオープンしたばかりの初代だるま@博多区。あの名店・箱崎だるまの味を再現・復活させたコンセプトらしい。箱崎だるま@箱崎のファンだっただけに期待が高まる。

箱崎だるま@箱崎は区画整理のため閉店し、博多だるま@渡辺通りとして天神地区に新たにオープンした。移転に伴い息子さんである「秀ちゃん」が前面に出て、味を秀ちゃんなりに変化させ、次第に箱崎だるまの色は薄れていった。色々意見はあるだろうが、閉店してしまうことも十分あり得ただけに、「だるま」の名前が残っただけでも良かったと思っている。

当時箱崎だるまは日曜定休で、私には訪問し難いお店だった。同じように日曜定休で好きだったのは豚珍館@南区、名島亭@東区、八っちゃん@野間店、中華そば豆@野間等(閉店)。金曜の夕方から福岡市へわざわざ食べに行き、連食していた想い出深いお店である。

【「初代だるま」の前だけは折り重なる長蛇の待ち客】
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【お店の外観】
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「ラーメン」のチケットを購入。
カウンターに通される。

スタッフは多め。厨房に秀ちゃん(河原秀登さん)も立っていた。店主の河原秀登さんとはイベント等で何度かお会いしているものの、名刺を頂いたことがあるこらいで深い話をしたことはない。
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第一印象は「透明な脂と背脂の粒が多く」、「スープの色がやけに白い」。

脂多めのキラキラ輝くスープ。表面に背脂とその肉片が粒状に浮かび、漂うもの。白濁したスープはかなり白めで、醤油ダレがきっちり効いた味濃い明快な味。脂のあまみと旨みが加わり、迫力アル仕上がりだ。獣臭もそこそこ香り、雰囲気はある。

私の記憶する「箱崎だるま」は、どろんとしたやや黒ずんだくらいの茶系スープで、獣臭がぶわぁ〜〜っと押し寄せるかなりクセのあるワイルド味。煮詰まり過ぎたくらいの状態で、脂がやや劣化してクセ味になっていた印象。醤油ダレがきっちり効いた明快な味濃いもので、雑味もご愛敬。たまに焦げ臭い状態の時もあり、一期一会を楽しんでいたものだった。自家製麺は今回よりやや平たく(薄めで)滑らかだったなぁ。入口は狭く、奥に長く広い店内。照明は薄暗めで、カウンター中央に冷水器があったような気がする。御主人と女将さんの姿が印象深い。薄暗い草臥れた空間で味わうあの味。時間の流れもゆったりしていたなぁ〜

今回の「初代だるま」は箱崎だるまの「現代版」という印象。当時と比べて素材は良くなっているし、一杯あたりの価格も十分取れる環境が整った。照明の明るさも全く違うしね。
但し、ラーメン集合施設に出店するということで「営業時間」と「杯数」がケタ違いに増加した訳だから、当然弊害が出るハズだ。箱崎だるまの良さでもあった煮詰まり過ぎたクセのあるスープは押し寄せる客に対応する為、あり得ないだろう。また昔ながらの手法で対応できるとも思えない。絶対的な量が圧倒的に増えてしまっているのだから。

昔の「箱崎だるま」を知る者はそれぞれ意見があるだろう。私としてはお祭りとして「箱崎だるま」っぽいラーメンを食べられる機会ができたということを喜びたい。またいつの日かイベントとして限定何杯という形で完成度の高い「箱崎だるま」を食べてみたいなぁ〜♪
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初代だるま@キャナル 福岡市博多区住吉1-2-22 ラーメンスタジアム
ラーメン 600円